読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

妄と想

週末作家の連想いろいろ。https://twitter.com/KeitaIriyama

垂直落下式アイスクリーム

   おはようございます。投げっぱなしグッドモーニングからの歯ブラシホールド、回り込むように、四の字卵焼き固めの入山でございます。

   編集途中で寝てしまっていたので、これから日記をアップロードします。ひとつだけ言えるのは、起き抜けに垂直落下式アイスクリームというタイトルを見せられる人の「それどころじゃない」という気持ちが、痛いほどわかることです。それでは、以下、昨日の文章です。

 

  *   *   *   *   *   *   *   *   *   *   *   *   *   *

 

   グルメマンガの持つ適当さには言い知れぬ魅力があり、時代を遡れば遡るほど、アイデアが素晴らしくなっていく。

 

    もちろん、スパゲティのミートソースに砕いたクルミを入れたり、パイナップルの器にカレーを入れたりという美味しそうなものもある。しかし、寒波で麺が凍るリスクを背負った夜泣きソバ対決で、ソバの麺に豆腐を練り込んでおいたから、偶然、豆腐の部分が凍み豆腐になって、おつゆを吸い込んだのだよ!  という、幼稚園のころにお泊まりに行ったときに聞いた祖父の寝言のような、取っ掛かりのわからないアイデアに、なぜか逆らいがたい魅力を感じ、なかなか払拭することができない。

 

   毎週こんなこと考えるなんて、いや、考えてしかも描き上げてしまうだなんて、漫画家という職業は正気の沙汰ではないと思います。

 

    漫画といえば、忍者タートルズも信じられない。四人のミュータントの亀が忍者になって、名前も名前で、ミケランジェロ、ドナテロ、レオナルド、ラファエロ。そして、亀の忍者らしく、下水道に潜んでいるのに、ピザが好きで、デリバリー頼んじゃう。

 

    こんなもの、思いつけと言われて即座に思いつけるものじゃない。こんな愉快なものを思いついたら、自分が作者ならガッツポーズくらいはするかもしれない。

   

    さて、この日記のタイトルは、そういった、どこから来たのかわからない牧歌的な漫画のアイデアに敬意を表したもので、垂直落下式アイスクリームを見た子供は、胸に傷を負い、悔しくてぼろぼろ泣いてしまうだろうことは想像に難くない。そして、アイスクリームのコーンをしっかり持たなければならないということを学ぶ……こともなく、少年は、もう一個買ってよう!  などと泣き叫び、非情にも一瞬で却下され、今日もまた、理屈通りにいかない、れっきとした子供なのだった。

 

    そんなのを笑わせるんだから、漫画家って素晴らしい職業ですね。

 

おしまい。